松やに
ロジン、といっても『阿Q正伝』の話ではなく、rosin(松脂)のことである。たまにはチェロのことでも書かないとね。
チェロのような擦弦楽器は、馬のしっぽの毛を張った弓で弾くわけだけれども、馬の毛だけでは弦の上を滑ってしまう。そこで誰が始めたかしらないが、摩擦を大きくするために松脂を馬毛に塗り付ける。
市販されている弦楽器用の松脂は、松から採れる樹脂に柔らかくするための油を加えたシンプルなものだそうだが、たくさんのメーカーから販売されており、調合方法がいろいろあるようだ。いろいろ試して比べるといいのだろうけど、松脂はなかなか減らないので(練習不足?)そうそう買い替えることもない。
私の場合、チェロを始めたころはPirastro(ピラストロ・ドイツ)社のcello(チェロ)を使っていたが落として割ってしまい、同社のcellist(チェリスト)に買い直してみた。でも、初心者でもあるし、この両者に違いはあまり感じなかった。
その後、福岡市南区にある石田ヴァイオリン工房オリジナルのロジン・ケースを見つけ買った時についてきたのが、Bernardel(ベルナルデル・フランス)で、ピラストロ製品のようなざらざらした感じがなく、なめらかで弾きやすいので愛用している。
また、ある時京都の楽器店に立ち寄っていろいろ店員さんと話しているうちに、手ぶらで帰るのも悪いと思い(小心者なので)、Larsen(ラーセン・デンマーク)の松脂Vc(チェロ)を買って帰った。佐々木朗氏がサイトで紹介されていたので気になっていたのだが、ベルナルデルに比べてさらに柔らかい。実際、夏場に買ったのだが、熱のためか松脂が随分変形しており、平らにするのに苦労した。それだけに絃に対する食い付きがとてもよく、スピッカートなどでも威力を発揮する。寒い時期にはこれくらい柔らかめの方がいいかも知れない。
☆写真 石田ヴァイオリン工房製のロジン・ケース
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コメント
はじめまして。チェロをはじめて2年半の初心者です。ネットで松脂、どれがいいのかなって探していて、このブログにたどり着きました。すごくイコゴチいいですね。いろんなコメントが勉強になります。また遊びに参ります。私も拙い青いブログ書いています。気が向いたらいらしてください。
投稿: moringit2000 | 2006年6月29日 (木) 14時16分
morinさん、こんにちは。
僕は初心者に産毛が生えたくらいなので、ほとんど参考にならないと思いますが、宜しくどーぞ。
更新止まっているところにコメント頂いて、何か書こうかなぁという気になりました。
投稿: osamu | 2006年7月 6日 (木) 19時42分